2013年4月アーカイブ

静岡県立大学での今年度の「知的財産管理入門」も順調にスタートしておりまして、

受講者は社会人聴講生の方も含めて70名程度となっております。

このところ春とはいえ少々寒い日が続きますが、前回の講義では2匹の蜂の乱入騒ぎがありました。

一匹はかなり大きなスズメバチで、もう一匹は小形のハチ?でした。

2匹は天井近くを飛行しているため追い出すこともままならず、大学の事務の方も注視するのみです。

ということで、前回の講義は格別の緊張感によって流石に眠っている学生はいませんでしが、

私の講義を聴いている学生もいませんでした。

というより、私自身がハチが気になって集中できず、結局何を話したかよく覚えておりません...

こういう場合、2匹のハチを追い回してもアブナイだけで一向に埒(らち)が明きませんね(正しく表題の通り)。

しばらく放置して窓際にとまったところを殺虫剤の一撃で一件落着。

学生のみなさんが私の話しよりも貴重な教訓を得て満足気だったところが

ただただクヤシイですね。

 

行春を近江の人と惜しみける

は、俳人松尾芭蕉が春の霞のかかった琵琶湖を前に春を惜しんで詠んだ句です。

古来、霞のかかった琵琶湖は春の句に度々登場します。

昨日、私は知財相談会の相談員として長浜におりましたが、昨日の琵琶湖には正に春の霞がかかっておりました。

相談会の前に少し時間があったので、学生時代に通った通学路を少し歩いてみました。

通学路は、長浜のメインストリート(?)から少し外れているため、ほとんど昔のままです。

変わったのは、通りの店先のガラス窓に映る変わり果てた自分の姿だけ...

霞ませることなくハッキリ映すガラスは、行く春とともに別の意味でセツナクさせますね。

中国は、国の政策として2015年までに特許・実用新案・意匠の出願を250万件にするため、

発明奨励金などの補助金政策で出願を強力に後押しています。

これにより、中国での2011年の特許・実用新案の出願件数は約111万件と急増しており、これは日本の3倍以上の件数です(一方日本は漸減傾向...)。

これにともなって、中国での知財訴訟の件数も激増しており、2012年では6万件も発生しています。

肝心の出願の中身としては稚拙なものも少なくないと言われていますが、

少なくとも「知財マインド」は醸成されていくと思います。

近い将来日本企業は、中国企業から「模倣」を理由に中国大陸から駆逐されるようになるかもしれません。

「模倣大国」のレッテルが張り替えられる瞬間です。

日本の中小企業の多くが中国に進出している昨今、模倣を追っかける側から追っかけられる側になることを想定している企業はそう多くはないと思います。

「備えあれば憂いなし」は、自然災害だけではないですね。

今や知財関係者以外でも広く知らている「アップルVSサムスン」の知財訴訟。

この両者の争いは、一国に留まらず世界を舞台に繰り広げられています。

この両者の争いで驚いたことは、「サムスンにとってアップルは顧客だ」ということです。

「知財訴訟において顧客を訴える」ということは極めて稀だと思います。

それを今回敢えてサムスンは行ったのです。

当然、当事者にしか分からない背景はあると思います。

しかし、「顧客を訴える」という事実は、知財業界を超えて世間に大きなインパクトを与え、

今後新たな知財の活用法の一つの手法(選択肢)としてスタンダード化していくかもしれないと思いました。

そう考えると、今後は、特許権などの権利も「顧客を訴える」ことをまじめに想定して権利取得していかなければならないかもしれませんね。

ここ2年滋賀地方での知財相談は、個別の相談には応じておりましたが公的な知財相談会はをお休み状態でした。

しかし、縁あって今年度は長浜商工会議所での知財相談会の相談員を復活することになりました。

詳細は、「お知らせ」の通りですが、

今年度は、月1回の全12回のうち、6回を担当します。

直近は、4月17日(水)、5月15日(水)、6月19日(水)です。

もちろん、無料です。

相談会では、「もっと早く相談すればよかった」と仰る方が非常に多いですので、

迷われている方は是非、ご参加ください。

発明、デザイン、商標など知的財産に関する相談なら何でも応じております。

お困りの方のご参加をお待ちしております。

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

このアーカイブについて

このページには、2013年4月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2013年3月です。

次のアーカイブは2013年5月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。